2月の行事

2016年1月28日 (西多摩 歳時記)

●節分会・節分祭(2月3日)
 立春の前日にあたる2月3日に、多くの寺社で節分会(せつぶんえ)・節分祭が催される。節分行事で良く知られた寺社は、青梅市の武蔵御嶽神社・清宝院、あきる野市の阿伎留神社・二宮神社・大悲願寺、福生市の福生不動尊、檜原村の九頭龍神社、瑞穂町の円福寺など。豆まき、御囃子に加え、あきる野市二宮神社と大悲願寺では、恒例の秋川歌舞伎一座(東京都指定無形民俗文化財)の出演が本年も予定されている。
 節分とは本来「季節を分ける」日、つまり季節が変わる節目の日を指し、立春・立夏・立秋・立冬それぞれの前日の、年に4回あった。が、日本では立春は1年のはじまりとして特に尊ばれたため、次第に節分といえば春の節分のみを指すようになっていった。平安時代の宮中では、大晦日に陰陽師らによって旧年の厄や災難を祓い清める「追儺(ついな)」の行事が行われた。室町時代以降は豆をまいて悪鬼を追い出す行事へと発展し、民間にも定着していった。豆まきは、中国の習俗が伝わったものといわれる。豆は「魔滅(まめ)」に通じ、無病息災を祈る意味があるとされる。

大悲願時節分会

大悲願時節分会

大悲願寺節分会

大悲願寺節分会


清宝院(青梅市)

清宝院(青梅市)

阿伎留神社

阿伎留神社

二宮神社

二宮神社

大悲願寺

大悲願寺

福生不動尊

福生不動尊

●初午祭(2月6日)
 各所の稲荷神社で初午祭が行われる。初午は2月の最初の午の日。711年(奈良時代、和銅4年)のこの日に、稲荷神社の総本社である京都の伏見稲荷大社に稲荷大神が鎮座されたといわれる。その日がちょうど「初午」だったので、この日に「初午詣」をするようになったのが起源とされる。かつては旧暦の2月であり、そろそろ農業が始まる、一年で最も運気が高まる日、とされる。

●涅槃会(ねはんえ、2月15日)
 2月15日は釈迦の入滅(にゅうめつ)の日とされている。涅槃会は、この日に、日本や中国などで行われる、釈迦の遺徳追慕と報恩のための法要。かつては、旧暦の2月15日に行われていたので、3月15日に行われるところもある。
 瑞穂町の正福寺では、毎年2月15日の涅槃会に合わせて、都指定有形民俗文化財の「紙本着色観心十界図」が展観される。室町時代末期に制作されたものといわれる。観心十界図(かんしんじっかいず)は、観心十界曼荼羅(まんだら)とも呼ばれ、仏教的な世界をわかりやすく説明した図。瑞穂町のホームページでは、日本全体で13点のみ現存するものの1つ、と紹介している。「観心」は自己の心を見つめること、「十界(じっかい)」は人間の心の全ての境地を十種に分類したもの(地獄界・餓鬼界・畜生界・修羅界・人界・天界・声聞界・縁覚界・菩薩界・仏界)。図の中央に「心」の一字が置かれ、その回りに、放射状に十界が描かれている。

円福寺(瑞穂町)

円福寺(瑞穂町)